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アメリカ旅行記その9

どうも床下です。

 


同僚に大のジャニーズファンがいて、中でもHey!Say!JUMPの有岡くんと中島くんが推しのようです。

この前飲み会で「俺、Hey!Say!JUMPが前にやってたSMASHのCMが大好きなんですよね」と話したら、やれ「今週のMステ、Hey!Say!JUMP出ますよ」だのやれ「中島くんがインスタ始めたので今すぐフォローしてください」だの、完全に仲間と認識されてしまいました。

俺はHey!Say!JUMPが好きというよりそのCMが好きなだけなんだけどな、山田くんと有岡くんのカッコつけセリフの落差がデカすぎて。*1

youtu.be

 

 

前回のあらすじ

悪天候により目前のグランドキャニオン観光を諦め、翌日早朝に再度グランドキャニオンに臨むことにした床下一行。

来た道を逆戻りし、2日目の宿があるフラッグスタッフに向かうのであった。

 

 

2日目【Tusayan〜Flagstaff】

謎のアラーム

そういえば前回の記事で書き忘れたのでここに書いておきます。

時間は少し巻き戻り、64号線をグランドキャニオンに向かって走っていた時である。

我々のスマホから日本でもたまに耳にする不快なアラーム音が突然鳴りました。

そう、緊急地震速報のアレである。

聞き慣れた不快なアラームに「アメリカで地震?!」となったが、メッセージを読んでみると違った。

全文を要約すると、

「このエリアで銃を所持した白人男性が発砲し、そのまま逃走中だからなるべく安全なところに隠れてろよ。見つけたら911まで通報しろよ。」

ということだった。

アメリカ、こえ〜〜〜〜〜〜〜

銃社会において、銃を持った人間がうろついているというのは災害と同等だということがよく分かるエピソードでした。(その後、容疑者が無事捕まったのかどうかは分からない)

実際に来た速報。怖すぎ。

 

フラッグスタッフ

時間を戻し現在、180号線をフラッグスタッフへ向けて走る床下一行。

180号線は針葉樹林(恐らく松の木)が生い茂る山あいを抜けていく山道で、アメリカで通った道路の中で最も日本に近しい風景が多かったように思う。*2

辺りはすっかり暗くなっていたが、しばらく走ると人工的な灯りが増え始めた。

フラッグスタッフへ到着したのだ。

 

フラッグスタッフはこの辺で最も大きい街で、グランドサークルの中でも知名度の高いグランドキャニオンやセドナにも程近いことから、我々のようなグランドサークル観光者の拠点として使われがちである。

ja.wikipedia.org

 

また、近くにはハンフリーズピークという富士山とほぼ同じ標高の山があるため、冬はウィンタースポーツが盛んな街でもある。*3

それを物語るかのように街の周りは針葉樹林に囲まれており、海外経験のない俺としては「カナダとかアラスカというワードを聞いた時に思い浮かべる風景だな」という雑な感想を抱いた。

 

街の中心部に着いた一行は、ディナーをどうするか決めていなかったため、ひとまずビジターセンター(観光案内所)の駐車場に車を停め、レストランを決めることにした。

調べてみると徒歩圏内に良さげな現地料理のレストランがあったため、街の中心部を観光しつつ歩いてそこまで行くことにした。

車外に出ると、涼しい、というか寒い!!

それもそのはず、フラッグスタッフはグランドキャニオンと同様に標高が2000mの山岳地帯である。

また、夏でも常に乾燥しているため、日中は30℃近くなるが、夜は冷え込むのだ。

何とその時の温度は10℃前後、そりゃー寒いはずである。

だが、事前にそこらへんは調べていたので、みんな上着を羽織って繁華街(アメリカ風に言うとダウンタウン)へ向かった。

なお、俺は何かいけそうだったので半袖のまま行った。

ビジターセンターの駐車場。ここでもこれ見よがしにルート66をアピールしている。

 

フラッグスタッフはここらへんで一番大きい街、とはいえ小さな田舎町である。

大きなビルやオフィスがあるわけではなく、ダウンタウンも2階建か平屋のお店が並ぶのみで、賑やかな通りも2〜3本だ。

時刻は19〜20時ごろだったが、レストラン系は開いてあるものの、多くのショップは既に店を閉めていた。

レストランは現地料理のお店もあればイタリアン、タイ料理、日本料理、雰囲気の良いバーやスポーツバーなど、結構豊富だった。

一通りダウンタウンを練り歩いた後、目当てのレストランへと足を運んだ。

レストランが立ち並ぶアーケードの看板。蕎麦屋がある。

アーケードの一角。各レストランからしっとりした音楽が聞こえてくる。

道端の写真。ブレてるのはそういうテイストにしたかったからではなく適当だから。

ビジターセンターのすぐそばを通る列車の踏切。フラッグスタッフは大陸を横断する長距離列車アムトラックの停留地でもある。

運よく開いていたお菓子屋のショーウインドウの飾り。別になんてことはない。なんか全部の写真が微妙にピント合ってなくて自分にムカついてきた。

この写真を撮ろうとした時、キックスケートに乗った金髪のイケメン少年が横切ろうとしたが「いいよ、撮りなよ」と止まってくれた。女なら惚れてるぞ。

キックスケートに乗ったイケメン少年。颯爽と夜の街を駆けていった。あれ、よく見たら金髪じゃなくね?

 


2日目のディナー

今回のレストランは「Charly's Pub & Grill」。

十字路の角にあるWeatherford hotelという2階建L字型のホテルの1階にあるレストランである。

レストランのネオンサイン。

ちょうど十字路の角に当たる部分にホテルのロビーがあり、そこに入って受付をして、左側にある席に通された。

どうやら一階左側はレストラン、一階右側がバーになっており、バーにはそこそこ客が入っていて、バンドの生演奏などもやっているようだった。

一方、時間も時間だからか、レストランの方は我々を含めて3組程度しかおらず、ガラガラだった。

メニュー表を見ると、数種のサラダやスープ、肉料理(主に豚や牛のステーキ)、それ以外はナチョスやタコス、その他トルティーヤを使った料理、ワカモレなど、Googleマップにサウスウェスタン料理とあるとおり、南アメリカ〜メキシコ色の強い料理が並んでおり、その中から数種選んでシェアすることにした。

(どうでも良いけどこんな寒いのにタコスやらワカモレやらってのはちょっと思ってたのと違うなと思ったりした)

ドリンクはかなりの種類のビールが置いてあり、各々良さげなビールを選んで注文した。

 

ちなみに皆さんは日本の大手ビール会社がどれも似たり寄ったりな黄金色とスッキリしたキレのある味をしている理由はご存知ですか?

ビールにはまず発酵方法の違いでラガーとエールに大別できるんですが、日本のあのビールはピルスナーといって、まあラガーの小分類みたいなもんです。*4

ja.wikipedia.org

 

ピルスナーばっかり売ってるのは、ピルスナー自体を「ビール」だと日本全体に認識させて、日本市場をなるべく独占するためです。

後からヴァイツェンIPAだと言って新規企業が売ったところで、ピルスナーに慣れてしまった消費者は「こんなのはビールじゃねえ!」となりますからね。

今でこそオクトーバーフェストやらクラフトビールだなんだっつって色んなビールが売られているけど、俺が子供の頃ぐらいまではビールっつったら大抵ピルスナーでした。

とは言っても、冷やすほどスッキリしていて美味いピルスナーは湿度の高い日本に適していたからこそここまで浸透したわけなので、大手企業の努力の賜物でもあるわけですが。

その点、気候が様々な海外ではそもそも「ビール=ピルスナー」というわけではないので、どんな店でもビールの種類は豊富で、日本みたいにキンキンに冷えたりはしていないのです。

とはいえ、世界的に一番人気のあるビールがピルスナーであることは間違いないんですが。

 


話を戻します。

ドリンクを頼んだ時、何故か話し合ってもいないのに自然と先輩Aが宿まで運転する感じになっており、先輩Aはジンジャーエールを頼んでいた。

ここでも先輩Aは割食ったわけだが、疲れてて翌日も早いから実は飲まないのが正解だったのかもしれないと思わないでもない。(他人事)

食べ物を待つ間、俺はビジターセンターに停めてある車にパーカーを取りに行くことにした。

やはり半袖では普通に寒かった上に、何故かレストランはテラス席へ向かうドアを開け放っていたので、普通に店内も半袖で耐え切れる気温では無かったのだ。

外に出た後「よく考えたらアメリカのよく知らん街で夜道を1人で歩くって……」とちょっと緊張した。

だが実際に歩くと、いるのは飲み会帰りの大学生と思しき集団や仲良く歩く老夫婦くらいで、見上げると星は綺麗だし、聞こえるのはたまに近くを通る貨物列車の音とレストランから聞こえる音楽だけで、何とも静かで平和だった。

滞在してまだ1時間程度だが「この街なら半年くらい滞在してもいいな」とさえ思った。夏でも夜は涼しいし、この街が気に入っていた。

 

レストランに戻ってしばらくすると、料理が来た。

ごちゃごちゃしてて恐縮ですが、右上が普通のサラダ、左上がガンボスープ、左中がフィッシュタコスと焼きトウモロコシと豆煮、左下がオニオングラタンスープ、右下がフレンチフライの上に乗ったステーキ、です。フレンチフライはもういらんて。

 

味は普通に美味かった。

何かこの旅行記で食べ物の感想書く時「普通に美味かった」しか言ってない気がするのだが、それは俺の「海外旅行における料理」のハードルがめちゃくちゃ低いからである。

今まで海外経験のある奴から話を聞いて口裏合わせたように言われたのが「飯は日本が一番美味い」だったので、海外の飯=基本的にまずい、という方程式が俺の中ではできていたのだ。

しかしその方程式を根本から覆すかのように、アメリカでのこれまでの食事は美味かった。

それこそ、日本の同じようなレストランで食べるのと遜色ないレベルで。

 


食事の途中でトイレに行ったのだが、トイレや店内の壁にやたら古い写真が飾られており、中にはこの宿と思しき白黒の写真もあった。

もしやと思い調べてみると、どうやらこのホテルは1897年に建てられためちゃくちゃ歴史ある建物らしい。

たまたま入ったガラガラのお店が100年以上も歴史のあるホテル、なんてことあるか?(日本では狙わないとまず無いだろ)

次にもしフラッグスタッフに来ることがあったら、このホテルに泊まってみたいなと思った。

トイレにあった写真。周り何も無い頃からやってんのかい。

食事を終え、レストランはラストオーダーも終了して店じまいの支度をしていたので、会計を済ませて店を後にした。

外に出ると、他の店も続々と店じまいを始めていた。

時刻はおよそ21〜22時、片田舎の店の閉まる時間は日本もアメリカも同じくらいだなと思ったりした。

 


2日目の宿へ

車へ戻り、宿へと向かう。

2日目の宿はSuper 8という名前のモーテルである。

ちなみにここで「モーテルってホテルとどう違うんだろうね」という話になったが、俺が適当に

「モーテルはMotorとHotelを組み合わせた造語で、ドライバーが気軽に泊まれる安宿みたいな感じじゃない?」

と言って調べたら、何と当たっていた。

正確な定義はwikiをご参照ください。

ja.wikipedia.org

 

俺は後部座席に座ったのだが、何やら運転手の先輩Aと助手席の先輩Bが「Googleマップで調べてもモーテルの位置がよく分からない」と話している。

ともかくマップが示している先に向かってみるとちゃんとモーテルはあったので、フロントでチェックインを済ませる。

フロントの店員に話しかけると「本当にここのモーテルに予約したか?」みたいなことを聞かれた。

したからここに来てんだろうが、と一同思いつつ予約情報を見せると店員は「あーまたかよ」みたいな顔をして「ここじゃないよ、もう一個の店舗の方だわ」と言われた。

どうやらスーパー8はフラッグスタッフに2店舗あるようで、我々は別に方に来てしまったようだった。

現在地はさっきまでいたダウンタウンから10〜20分車で走ったところにあり、もう一つのスーパー8はダウンタウンに程近いところにあったようで、ここでも無駄な時間のロスが発生してしまった。

「いや良くあることなら何かしら対策を取ってくれよ、適当やな」と思ったが、まあアメリカンスタイルですよね、知らんけど。

結局もう一つの方に行くと予約は入っており、無事チェックインできたわけだが、時刻は23時を回っていた。

翌日の起床時間は4時半だったため、カスなシャワーでさっさと身体を洗い、そそくさと眠りにつくのであった。

泊まったモーテル。やっぱりモーテルは安い。

 

本日はここまで。

やっとこさ2日目が終わりました。

次回からようやくグランドサークルを巡る旅がスタートします。

乞うご期待。

*1:ジャニーズはそれなりに好きですが最近の報道にとやかく言うほどファンというわけではない

*2:東北出身の俺としては、奥羽山脈を横断する国道48号線のようなイメージ

*3:男子大学生がハマりがちな水曜どうでしょうアメリカ横断企画でもこの街に降り立っているので、日本人でも街の名前を聞いたことある人は意外と少なくないのではなかろうか。

*4:元々はキリンラガーみたいにラガーが主流ではあった