たいして心が躍ったり突き動かされたりするわけでもないのに、これまでの習慣や流れでなんとなーく続けてしまうこと、「惰性」という名の呪いです。人々は皆この忌まわしい呪いを抱えて生きています(生きていますよね?)。それは仕事に対してであったり、人付き合いであったり、部活やサークル活動であったり、はたまた本来は愛好することが目的であるはずの趣味であったり、対象は人それぞれ。
「呪」という字は生物の「口」と、人がひざまずいて祈る姿を表す「兄」が合体した象形文字なので、この惰性という呪いを人類に課した奴がいます。そうです、神です。惰性は慣性と同義なので、この世界に物理法則を設けた神こそが犯人なんです。
いや惰性=呪いと定義したのお前じゃんって思ってます?いやいや、神からの呪いじゃないんだったら俺はとっくに解放されているはずなんですよ、「週刊少年ジャンプ毎週読んでしまう呪い」と「新作のファイナルファンタジーが出たらプレイしてしまう呪い」を。あとつい最近まで「暇さえあればパワプロアプリを開いてしまう呪い」もあったんですけどこれについては神を殺し呪縛から解放されました。
ということで今回は、ファイナルファンタジー(以下FF)について雑にまとめていこうかと思います。「雑」という精神によって呪縛に何か変化が訪れるやもしれないので。
つまりFFイッキ(ではない)やり紹介です。
まずは簡単にFFに関する床下のバックグラウンドの説明
・初めてFFをプレイしたのは6歳
・完全に兄と父の影響
・ドラゴンクエスト(DQ)とFFはそれからというもの、各シリーズをひたすらローテーションするという惰性ルーティーンが高校生くらいまで続く
・DQは変わり映えしない世界観、デザイン、システム、音楽に飽きてVIIIを最後に呪縛から解放される
つまるところあとはFFさえ克服すれば俺はRPG二大巨頭(サガ?テイルズ?知らんな)の呪縛から解き放たれ、より生産的で高尚な活動に心血を注げるようになるというわけですね(注ぐとは言ってない)。
さっそく各シリーズごとに雑に紹介していきましょうか。長いので今回はI~VIまでで。ちなみにネタバレ満載ですご注意を。
①ストーリー
光の戦士の証であるクリスタルを持った4人の若者が、王国の姫が大好きすぎる時をかける変態「ガーランド」を倒し、世界にクリスタルの輝きを取り戻す話
②キャラ(主要なプレイアブルキャラとラスボスのみ)
本作の主人公4人。名前無し、セリフ無し、容姿もジョブ次第とモブより影が薄い。しかも最終的に人々から忘れ去られるため超不憫である。まあ、彼らは「別の世界の住人」という設定っぽいので、要は「主人公=プレイヤー」という感じなんでしょうな。
〇ガーランド
コーネリア王国の元騎士。元々王国一の騎士であったが、姫のことが好きすぎて誘拐し、光の4戦士に敗れる。可愛さあまって憎さ100倍という具合に、憎悪だけが膨れ上がったガーランドは2000年前に遡り、カオスへと変貌を遂げる。なんとも陳腐な理由……。何気に「作中で最初のボスと最後のボスを兼任する」というのは今でもあんまりない気がするのでそこは新鮮。
③所感
これがスクエア社から発売された1987年当時、世間ではエニックス社から発売されたDQが人気を博していて、スクエア社は背水の陣という思いでこの作品を作ったのだとか。そんなこともあってか、割とこの作品の完成度は高い気がする。この時代にタイムパラドクスを描いたゲームというのも殆ど無いだろうし、リアタイでプレイしていたら感動しただろうなと思う。でもやっぱりガーランドはきもい……ラスボスを名乗れる器かお前は……。
ちなみに自分はファミコン版しかやったことないんですが、難易度としては全シリーズの中でも2番目くらいです。激むずです。だからFFを始めたのは6歳でもこれをクリアできたのは中学生くらい……(ガーランドは弱いけど)。まあ今はリメイク版が色々出ていて易化してるので、気になる人はそっちでいいんじゃないすか。
グルグ火山というダンジョンのBGM。超好き。
①ストーリー
世界征服という絵に描いたような安易な野望を抱くパラメキア帝国の皇帝を反乱軍の若者たちが倒す話。
流れ
パラメキア帝国皇帝が地獄から魔物を呼び寄せて世界中に宣戦布告。
↓
抗戦するフィン王国だが、陥落する。
↓
フィン王国に住んでいた若者4人は故郷を失い、皇帝を倒すために反乱軍に入る。
↓
なんやかんやあった後、一度は皇帝を倒す。
↓
皇帝、地獄のパワーとかいうガバガバ設定により復活。
↓
再度皇帝を倒し、平和を取り戻す。
②キャラ
主人公。の割に出自とかも普通な完全パンピー。情熱的でいかにも主人公らしいさっぱりとした性格。故郷を帝国に奪われているわけだが、その割には元気(昔のゲームだから心情描写がむずいというのはある)。女性にめちゃモテるが本人は素直で初心で鈍感。その性格が災いして、仲間の女性に化けたモンスターの誘惑に屈しそうになる(FF2屈指の名シーン)。
〇マリア
後述のレオンハルトの妹。マリアの両親がフリオニールと後述のガイを拾って育てたため、フリオニールとガイとも兄弟のような間柄。フリオニールのことが好きらしいが、嫉妬の描写などがほぼ全く描かれていないためちょっと拍子抜け(EDだけちょっとある)。あとナチュラルに口が悪い。
〇ガイ
巨漢。幼い頃オオカミに育てられたため、彼だけは片言でしか言葉を話せず、獣と会話ができる(作中ではさほど役に立たない)。言葉が拙い割に知識は豊富であり、脳の構造が良く分からない。ほぼ設定が無いためこれ以外何も分からんかわいそうなキャラ。
マリアの兄。裏切り者の鑑。冒頭ではフリオニールらと一緒にいたが、帝国軍に襲撃され行方不明になる。その後、素性を隠して帝国軍のダークナイトとしてフリオニールらの前に何度も立ちはだかる。皇帝がフリオニールらに一度倒された後は新皇帝になろうと試みるも、皇帝が復活したため、渋々(ここ重要)フリオニールらと共に皇帝に立ち向かう。
主要味方キャラの裏切りと言えば割とドラマティックな展開を予想するんだが
「マジでめちゃくちゃ序盤で行方不明のため愛着が無い」
「裏切りの理由が敵側の洗脳とかではなく単純に自分の意志」
「最終的に味方になるが、改心するというよりは一人じゃ復活した皇帝に勝てんからしゃーなしに」
といった感じで全く親近感を感じない裏切り者のプロ。そのうえ出戻りキャラにしては大して強くないため、使いどころも無く手に余るという、まあ何とも不憫なキャラ。現代のクオリティでリメイクされたら心理描写などを是非深堀してほしいキャラ。
他にもプレイアブルキャラはいるが、基本はこの4人がメインなので割愛。
〇パラメキア帝国皇帝
世界征服を目論むラスボス。FFシリーズでは割と珍しく野望がシンプル。復活後は世界の全てを滅ぼさんとするけど。ていうか、一応普通の人間という設定なので、そう考えると歴代ラスボスの中でも良くやってるほう。RPGのラスボスって意外とそんな強くなかったりすることが多いんですが、ゲームシステムも相まってこいつはかなり強い。システムを理解していないと普通に負ける。
③所感
ストーリーは割と単純なんすが、システムが面白い。RPGでは定番の経験値を貯めてレベルを上げるという概念が無く、戦闘中のキャラの行動によって各パラメーターが変化するという珍しい仕様。要は「1日1万回感謝の正拳突き」をしてれば攻撃力が増えるし、「祈る時間が増えた」ら魔力が増えるといった感じ。このキャラはこういうタイプにしようという方針を決めて、戦闘中にあれこれ考える必要があるためくそめんどくさい。難易度も個人的には断トツで難しく、正直二度とやりたくない、と言いつつ3回くらいやっているが。
電子音が相まって不安感を募らせる名曲。子供の時はこのBGMが嫌いだった。
①ストーリー
地震により光を失い魔物が解き放たれた世界で、クリスタルによって選ばれた光の4戦士が「暗黒の雲」と呼ばれるお色気お姉さん(後付け)を倒して光を取り戻す話。
流れ
クソデカ地震、クリスタル埋没、魔物襲来。
↓
ウルという村の4人の少年が地震によってできた近場の洞窟に入る。
↓
洞窟奥のクリスタルに「お前ら光の戦士ね、よろ」と急に言われる。
↓
なんやかんやあって、地震を起こして世界を闇で覆ったとされるザンデという男を倒す。
↓
ザンデが増幅させた闇の力により「暗黒の雲」爆誕、主人公ら敗北。
↓
周囲の力を借り、「暗黒の雲」を倒すために闇の世界へ赴く。
↓
そこで出会った闇の4戦士たちの力により、「暗黒の雲」のバリア的何かが無くなる。
↓
「暗黒の雲」を倒す。
②キャラ
主人公、またもや名無し。一応セリフはあるが、4人の区別が曖昧なため誰が喋ってるか不明。なぜ3作目にして名無しに戻ってしまったのか……。
〇ザンデ
魔王。ドーガ、ウネとともにノアという人物を師事するが、自分が授かったものが気に入らずグレる。地震を起こし、「暗黒の雲」を生み出した張本人。最期は「暗黒の雲」に無意識下で操られ、主人公らに敗れる。
〇暗黒の雲
ラスボス。巨大な女性の姿をしている。光と闇のバランスが崩れると生まれるとされる(そう考えると、光の力が強くなっても生まれるんだろうか?)。原作では禍々しい姿だが、FF界のスパロボみたいなゲームに登場した際は艶のある美女として登場し、ファンを魅了したとかなんとか。割とぽっと出のくせに戦闘中の行動がほぼ全体攻撃(某宇宙戦艦の主砲)で強いので人気のあるボス。
③所感
まあ何というか、薄いかな……全体的に……。自分だけかも知れないですけど、あんまりモブやその世界自体への感情移入はしないほうで、主人公のキャラが立ってないと印象に残りづらいんですよね……。システムとしては、ジョブチェンジが導入され、任意のジョブに変更できるようになった(FFIは最初に決めるだけ)。そのため、どちらかというと「ストーリーを楽しむRPG」というより「システム自体を楽しむRPG」といった感じ。とは言ってもFF3の名物であるラスダン(ラストダンジョン)は、ハードの都合上セーブできない、ダンジョン自体がめちゃくちゃ長い、雑魚敵も強いの三重苦で、多くのプレイヤーが苦しめられたはず。もちろんリメイク版はセーブできます。
①ストーリー
地球に似た「青き星」の戦士たちが、月を装った宇宙船に封印されているゼムスとクリスタル争奪戦を行う話。分かる人には分かるが、「ドラえもん のび太とアニマル惑星」と「グレンラガンの終盤」を足して2で割ったような話。
(ここらへんからストーリーに深みが生まれてあらすじが上手く書けん……)
世界観(流れは省きます、ややこいので)
・青き星
要は地球。8つのクリスタルが点在している。
・月
この世界には月が2つあります。一つはマジの月。もう一つは見た目は月だが、実際は地球のように文明を持った星が滅んだ際、生き延びた人々が眠り場所として作った建造物。つまりコロニー。地表にはモンスターがはびこり、地下では月の民が眠る。地球と同じように8つのクリスタルがある。
②キャラ
主人公。青き星で強大な軍事力を誇るバロン王国の飛空艇団「赤い翼」の隊長である暗黒騎士(自らの生命エネルギーを使って攻撃する騎士)。カオスソルジャーみたいな風貌。以前は優しかったバロン王国の王が略奪まがいの命令を下すことに不信感を抱き、ある事件をきっかけに王国に対する忠誠心を完全に失くす。
(暗黒騎士のくせに)くそ真面目で責任感強めの誠実イケメン。しかも最初から恋人持ちで最終的に結婚してバロン国王になる。なんだこいつ……最強やんけ……。物語の途中で暗黒の力を捨ててパラディン(聖騎士)になるという男子中高生が憧れる厨二ムーブ。ただしパラディンになると暗黒騎士の時に上げたレベルがチャラになるので結構つらい。まあ、戦闘強いし苦悩も伝わるし性格も良いので総合的には好き。
セシルの恋人。バロン王国屈指の美女で貴族で白魔道士という最強設定。しかも露出度高め。セシルに対する愛が尋常ではなく、白魔道士になったのもセシルを守るためとかなんとか。後述するカインからの好意を示されてもなおセシルと大いにいちゃつく姿は若干むかつくが、絶世の美女なので許される。
〇カイン・ハイウィンド
バロン王国の竜騎士団長でセシルのマブダチ。ローザとは幼馴染で、密かに思いを寄せている(ローザからは兄妹のような愛があるのみ)。この恋慕やその他諸々からセシルに強烈な嫉妬心を抱いており、それを敵に利用されて洗脳される。しかも二度も。
カッコつけ。上述した通り二度も敵に洗脳されてセシル一行の前に立ちはだかる。そのくせしれっと仲間に戻るのですっかりFF界随一の裏切りキャラとしていじられている(動機としてはレオンハルトの方がアレなはずなのに)。でも一途だし友情を大切にするし21歳で竜騎士団長だし(まあこれはセシルも同じようなもん)部下からの信頼も厚いので、実はセシルより人気があったりする。戦闘面では、終盤までは絶対的エース。ただし終盤は……。
〇リディア
召喚士。ミストの村出身の7歳女子。偽バロン国王の陰謀によりミストの村が焼き尽くされ、天涯孤独の身になる。原因の一端であるセシルを当初は敵視していたが、行動を共にすることで心を開き始める。あることがきっかけで行方不明になりパーティーから一時離脱するが、人間界と時の流れが異なる幻界で過ごしたことにより後に20代くらいの大人に成長して復帰する。
特にツッコミどころがないシンプルに不幸で同情できるキャラ。ロリver.と大人ver.があるためか、ファンからの人気が凄い。一応正ヒロイン扱いのはずのローザが霞むほど。戦闘面は正直微妙、というかHPが伸びにくいためすぐ死ぬので使いづらい。最強化させたらどうか分からんが、ラスボスを頑張って倒せる程度のレベルでは他キャラに遠く及ばない。
ダムシアン王国の王子。王族に嫌気がさして吟遊詩人として各地を旅している。ゴルベーザによって祖国を滅ぼされ、恋人のアンナも失う。本来の弱気な性格も相まって自暴自棄になるが、セシル一行の叱責(という名のイジメ)により仲間になる。
戦闘面も精神面もFF界随一のくそ雑魚ヘタレ弱虫。しかし、祖国と恋人を一度に失う、アンナの父親に殴られる、7歳のリディアに貶される、セシルに殴られるなど登場初期は非常に不憫。一応その後に優しい中にも強さを兼ね備える男に成長するが、それを考慮しても余りあるほどの戦闘面の弱さ……。まあ最強化したら割と強いなんていう噂もありますがね。
エブラーナ王国の王子。忍者。主要メンバーの中で一番年上なのに一番子供。主要メンバーは総じて不幸な境遇だが、その中でも割とエグイ方。にも関わらず楽天的でうるさい鋼メンタルである。大人ver.のリディアに惚れる。加入時期が遅いがキャラが立っているため印象は強い。戦闘面は、まあ普通。
バロン王国を影から操る黒騎士。セシル一行と何度も対峙する。ポケモンのライバルやドラゴンボールのベジータ的立ち位置。カインを洗脳したのもこいつ(たぶん)。しかし実はこいつもラスボスであるゼムスに操られている存在であり……(ここまで書いたら察しがつきそう)。こういうキャラは得てして人気が高いですね、俺も好き。
〇ゼムス
ラスボス。月の民。他の月の民が青き星への不可侵を一様に賛同する中、一人だけ「や、あいつら滅ぼして俺らで住もうや」と言って封印される。しかし執念深く精神エネルギーをため込み、ゴルベーザを操って青き星への侵略を目論んだ。正気に戻ったゴルベーザに殺されるも、憎悪によって全ての破壊を望む「ゼロムス」として復活する。
FF界では有名だが、全シリーズの中でもトップレベルの強ラスボス。と言ってもこの頃はまだやりこみ要素などが少ないため、寄り道しないで順当なレベルで挑むと強いという意味であり、基本的にはレベル上げをしっかりやれば戦略もクソも無く倒せる(それはどのシリーズもそうだし言うべきことじゃないかも知れない)。
③所感
上述したが、IVから一気にストーリーに深みが増す。分かる人には分かるけど、FFは結構キャラが死ぬ(FFの大きなテーマとして「死」がある)。作品にもよるけど、モブだけが死んだり、主要キャラが死んだり。IVは話の大筋も暗く人がポンポン死ぬため悲しみが深い。だからこそ生き残ったキャラはひたすらに最高なハッピーエンドが殆ど(裏切りっ子のカイン君は微妙)。世界観の壮大さもIVからレベルが上がる感じがする(そこ、VIIIの話はするな)。個人的には結構好きな作品。難易度もそこそこだし。噂によるとDSのリメイク版は本家よりもむずいらしい、そんなことある?
あとこの作品からFF名物のATB(アクティブタイムバトル)というシステムが追加されました。ポケモンやドラクエのようなこっちが攻撃してあっちが攻撃してというターン制ではなく、戦闘中常に時間が経過し、ATBゲージが溜まったキャラから行動を選択できるというシステム。敵にもこのシステムが採用されているため、こっちが行動を選択しない限り敵が攻撃し続けるという仕様になった。「じっくり思考しながら戦闘」という選択肢が無くなったため、戦闘によりスピード感と緊迫感が出るようになりました。
FFの名物キャラであるシドのテーマ曲。IVのシドはキャラが濃く歴代シドの中でも好きな方。曲も良い。
①ストーリー
1000年前に風・水・火・土のクリスタルが2つに分けられたことで、パラレルワールド化した2つの世界が舞台。世界が二分される原因となった「無の力」を手に入れて世界征服を目論むエクスデスを光の戦士が倒す話。IVに比べるとストーリーは割とシンプル。ちょっとDQっぽい。
流れ
第一世界の風のクリスタルに危険が迫っていることをタイクーン王が察し、現地へ向かう。
↓
風のクリスタル、崩壊。
↓
後にやってきた主人公一行が風のクリスタルの力を継ぎ、光の戦士として他のクリスタルを守りに向かう。
↓
健闘虚しくクリスタルは全て崩壊し、封印されていたエクスデスが復活。
↓
残りのクリスタルの破壊を目論むエクスデスを追って第二世界に向かう主人公一行。
↓
エクスデスの撃破に成功するも、第二世界のクリスタルも全て崩壊し、世界は一つに統合される(第三世界の誕生)。同時に「無の力」も復活。
↓
死んだふりをしていたエクスデスが隙を突いて「無の力」を手に入れ、世界を破滅へ導く。
↓
次元のはざまにいるネオエクスデスを倒す。
②キャラ
主人公。天涯孤独な旅人。全体を通して明るく正義感の強い性格。元祖「空気系」。XIIの主人公が良く影が薄いと言われるが、バッツに比べれば可愛いもんである。他のメンバーは皆王族で明確な目的を持って旅をしているが、こいつだけ大した目的も無く同行している。緩衝材と考えればまあ良いんすが、お前主人公やろ……。
系統としてはIIのフリオニールに似ているけど、フリオニールと違って恋愛っ気が全くないのも特徴。何せメインパーティーはバッツ以外全員女性(ジジイもいるけど)であり、完全なるハーレムパーティーである。作中でもそこそこ「フラグか?」と思わせるシーンがあるにも関わらず、そのことごとくをぶち壊す別名フラグクラッシャー。要は影の薄いモンキー・D・ルフィ。
ちなみに「バッツ・クラウザー」が本名ではあるんですが、ゲーム内で名前を変えられること、発売当時は本名の記載が異様に少なかったことなどから、リアタイで本名プレイをしていたプレイヤーは少なかったらしい。実際俺も今回調べて初めて知りました……。
タイクーン王国の第二王女。基本的に心優しい性格だが、無鉄砲な一面も見受けられる。風のクリスタルの元に向かった父であるタイクーン王を追いかけて王国を抜け出したことをきっかけに光の戦士としての力を得る。序盤はタイクーン王を追ってクリスタルを探すのが目的だったが、タイクーン王が死んでからも王国に戻ることなくエクスデスの暴走を止めるために旅を続ける。
容姿や年齢から考えると一番ヒロインっぽいが、その言動や反応は割とドライ。王族なこともあってあんまり恋愛ごとに興味が無いのかもしれない、この時代なら閨閥めいたものもありそうだし。
〇ファリサ・シェルヴィッツ
海賊船団の女頭領。しかし「なめられない」ように普段は男装をしており、口調も男勝り。ドット絵であったことも相まって、前情報なくプレイしていたプレイヤーは正体が分かるまでマジで男だと思っていた人も多いらしい。
作中描写によるとめちゃくちゃ美人らしい。それでも男装してることがばれないということから、中性的な顔立ちということ。宝塚の男役みたいな感じかしら。キャラが立っているため正ヒロイン感のあるレナより人気がある。戦闘面はすばやさを活かしたジョブが合う。
バル国の王位継承者。主要メンバー中最年少で、動物と会話ができる。その他にもニュータイプめいた「不思議ちゃん」能力がいくつかある。口が悪い。登場序盤は仲間にならず、主人公一行と似たような目的を持ちつつも独自に行動する。エクスデスを倒すために最終的に仲間になるが、だいぶ後半。
Vの女性プレイアブルキャラは総じて無茶な行動が散見されるけど、恐らくこいつが筆頭。仲間になる経緯がアレなのと加入時期が遅いために印象としてはちょっと薄め。
ラスボスであるエクスデスの部下。FFV界のベジータ。敵側のくせに間抜けで憎めない性格。そのテーマ曲の圧倒的カッコよさとキャラクター個性によりFFV一の人気キャラクターとなり、その人気は次元を超えて別シリーズにも乱入参戦するほど。
ラスボス。かつて「無の力」を求めたために封印された魔道士。封印されたエクスデスの邪気がムーアの大森林にある一本の樹に宿り、人型となって復活。構成元がでかい樹のため、寿命が恐ろしく長くほぼ不死。終盤でついに「無の力」を手に入れてバッツ一行の前に立ちはだかるが、逆に「無の力」に飲み込まれ、本人の意思なく全てを無に帰そうとするネオエクスデスとなる。
攻撃できる部位が多く、それぞれの部位で攻撃パターンや弱点が異なるため、初見の攻略はRPG慣れしていないと厳しそう。逆に言えば一度弱点を把握すれば戦略を立てるのは簡単。強みさえ封じれば割と楽勝。
③所感
個人的にはFFIVとVは対照的な作品のように感じますね。IとIIIを除いて、FFのストーリーは「主人公中心」と「メンバー中心」に分けられます。IVはセシルの圧倒的存在感で、セシル中心に物語が進行します。対してVの主人公バッツは賑やかし程度の存在感であり、物語の大筋に深く関わりません。俺はIVが好きですが、まあ好みは分かれるところ(実際投票ではVの方が人気がある)。
Vを皮切りに難易度が下がったように感じる。正直ここからXIIまではあんまり苦戦した記憶が無い。
いわずと知れたギルガメッシュとの戦闘曲。超かっこいい。
①ストーリー
ややこしいので箇条書きで……
・大昔の大戦により世界から魔法の力が消え、機械技術により文明が築かれた世界
・「魔法」が無い代わりに「魔導」という力がある
・構図としては「魔導」の力を駆使して世界征服を目論むガストラ帝国 VS 主人公一行
・最終的には狂人ピエロ VS 主人公一行
流れも省略で
②キャラ
プレイアブルキャラが多いので短めに……。
女性の魔導戦士。幼い頃にガストラ帝国に拾われ、愛情を受けずにひたすら魔導を操る戦士として育てられた。物語上の重要な存在である「幻獣」との出会いにより、自分の存在について疑問を持つようになる。その特異な出生から、「魔法」が使える数少ない人物。
公式的にはFFVIは「プレイアブルキャラ全てが主人公」という設定だが、明らかに優遇されている。まあラスボス戦は仲間にしなくても進められるけど、結局助太刀するし主人公級の扱いなのは確か。だから多くのプレイヤーは彼女を仲間にしてラスボスに挑んだと思う。
反ガストラ帝国組織であるリターナーに所属する自称トレジャーハンターの泥棒。帝国軍に殺された恋人レイチェルを蘇らせるために、組織の任務をこなしつつある秘宝を探している。賑やかでお笑い枠だがシリアスな場面もしっかりやる演技派。ほぼ大泉洋。
ティナ同様、結構優遇されているキャラ。離脱機関が短く、使う場面が多い。でも最終戦で仲間にするにはちょっと手間がかかるという理不尽さ。
20代という若さにして機械文明の発達したフィガロ王国の王。機械化された武器を扱うマシーナリー。10年前に先代の王が崩御し、王位継承にまつわる色々が嫌になった弟を慮って国王となった。同盟関係だったガストラ帝国に攻め入られ、同盟を破棄してリターナーと共に抗戦する。
無類の女好きで、性別が女であれば年齢関係なく口説く。といっても基本は真面目でパーティーのまとめ役。戦闘面も頼れるし、「回転のこぎり」や「ドリル」など今までのFFには無かった攻撃手段があるところが良い。
〇マッシュ・レネ・フィガロ
王族の暮らしに嫌気がさして国を飛び出し、格闘術の修行に明け暮れる格闘家。兄のエドガーに再会し、リターナーに協力する。
修行好きのゴリマッチョ。パーティー離脱が少なく、よく使う。必殺技はコマンド入力のためゲームなれしてない人には辛い仕様。
〇シャドウ
忍者。リアリストで常に冷静、誰にも心を開かない。唯一、相棒のインターセプターという犬にだけ心を許す。
割と序盤から仲間にできるが、特殊な仕様ですぐ離脱するため使い勝手が悪い。特定の条件を満たさないと途中で死んで二度と仲間にできない。おまけにその特定の条件というのが攻略本を読まないと発見できないレベルであるため、俺を含む多くのプレイヤーは彼を最後まで使用できることに気付けなかったはず(我が家は全員攻略本を読むまで気付けなかった)。上述したように使い勝手は悪いが、忍者という人気の高いジョブのため、使いたがる人は多い。
〇カイエン・ガラモンド
サムライ。外見も明らかにサムライで語尾もござる。祖国と家族を帝国に奪われ、復讐心からリターナー側につく。
帝国に対する復讐心に満ち満ちてはいるものの、基本的にはお笑い枠。というか天然だが、おっさんのため需要は迷子。戦闘面は可もなく不可もなく。
〇ガウ
野生児(ジョブ的に言うならバーサーカー)。長らく魔物と暮らしていたため、人間とは意思の疎通ができる程度の会話しかできない。
戦闘面ではパラメーター的には強いが、コマンドが特殊。そのためラスボス戦はレギュラー落ちしやすい。ちなみにガウが実の父親と再会するイベントはVI屈指の名イベント。
魔導騎士。ガストラ帝国の若き美女将軍。帝国の暴走に不信感を抱き、最終的にリターナー側につく。ロックのことが好き。
気が強く素直になれないいわゆるツンデレ。ティナとはちょっと違う理由で魔法が使える。
ギャンブラー。飛空艇ブラックジャック号に自前のカジノを設け、世界を飛び回る。あるイベントをきっかけにリターナーに手を貸す。
完全なるギャンブル依存症であり、血沸き肉躍る賭け事であれば自らの命さえ賭けの対象にする。途中で飛空艇を失い飲んだくれになるなど、ウシジマくんの世界から来たのだろうか。彼の放った「今考えていることの逆が正解だ。しかしそれは大きなミステイク。」というセリフは今でもプレイヤーによって解釈が分かれる名(迷)言。
〇ストラゴス・マゴス
青魔導士。火を吹いたりくさい息を吐いたりするびっくりおじいちゃん。後述のリルムを本当の孫娘のように可愛がる。しかしリルムからは「くそジジイ」呼ばわり。ジジイのため人気も低くなんとも不憫。とても主人公とは思えない。語尾に「ゾイ」がつく。「今日も一日頑張るぞい!」なんて新参も新参である。
モンスターの技を使って戦う。戦力としては優秀。
〇リルム・アローニィ
ピクトマンサーという「モンスターの絵を描いてそのモンスター特有の攻撃を放つ能力」を持つ。まあ要は青魔導士の亜種。女の子だし、自分でくさい息を吐きたくなかったんでしょうね……。口が悪く、特にストラゴスに対しては最悪である。ストラゴスと共にリターナー側につく。
戦闘面は微妙。加入時期も遅いし。
〇モグ
モーグリ(FFシリーズに度々出てくるテディベアみたいな種族)。モーグリ族の中では唯一人間の言葉を使える。
全員主人公と謳っているが、どう考えてもボーナスキャラという感じ。話の本筋に殆ど絡まず、仲間にするイベントも必須ではない。戦闘面も微妙。順当に行けば使わない。
〇ゴゴ
ものまね芸人(前のキャラの行動をまねる)。性別どころか人間かどうかも判別できない謎の存在。仲間になるのも「他の主人公が世界を救う旅に出ることをまねるため」というまねること以外に存在意義がない。
隠しダンジョンにいるため、こいつもモグ同様ボーナスキャラ的存在。戦闘面では、まねるというコマンドということもあり、全てのキャラクターの下位互換といった感じ。
〇ウーマロ
雪男。モグを親分として慕っている。こいつも上の二人(二匹?)同様ボーナスキャラ。ただ戦闘面はわりと優秀。
ラスボス。ガストラ帝国の魔導士で、道化師みたいな外見。破壊衝動が強く、残虐な行動が目立つ。人格も壊れており、「私」のときは紳士的、「俺」のときは暴力的、「僕」のときは幼児的と一人称によって性格が変わる。最終的にはガストラ皇帝を裏切って殺し、強大なパワーを手にしてラスボスとして君臨する。
よくFF界最弱のラスボスとネタにされる。攻撃力は申し分ないが、HPが異様に少ないため、スピード感を重視して挑めばラスボス戦なのに即座に終わってしまう。
③所感
特定の主人公が存在せず、公式設定では「プレイアブルキャラ全員が主人公」だとか。いや大嘘である。扱いが違いすぎるもの。ティナ、ロック、エドガー、マッシュ、カイエン、セリス、ガウ、セッツァーはまあ主人公として良いけど後はいらなかったんじゃないかね?でもこれはこれで新たな試みだし、Vまでの中世ヨーロッパ的な世界観から初めて脱却して高度な機械文明を取り入れているので、ファンからの人気は高い。2019年に行われたFF大投票の作品部門では3位という好成績である。難易度は普通。
ボス戦BGM。FFは大体各シリーズで雑魚戦とボス戦に専用のBGMがある。VIはボス戦がかっこいい。
以上でございます。
何か書いてたらFFに対する愛が深まってきたな……。まあそれはそれで惰性からの脱却なので良いか……。VIIからXVも随時更新していきます(XIとXIVはネトゲで未経験なので省きますが)。
それと私事なんですが、7月から東京勤務になりました。今まではアイドルについて分析する人だったんですけど、アイドルについての分析を「提案する」人になります。関東在住の方はよろしゅうに。さいなら。