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小分けに書けばいいものを

この前知り合いと会話している時に漫画の話になって

 

 

 

 


「この漫画は今の自分に影響を与えた漫画ベスト10に入るよ」って言ったら

 

 

 

 


「へぇ、じゃあ後の9つは?」と聞かれました

 

 

 

 


「後の…9つぅ…??」

 

 

 

 


何でか分からないけどちょっと喧嘩腰になりました

 

 

 

 

 

 

ということで(?)ここで吐き出していこうと思います、知り合いはここの存在を知りませんが

 

 

 

 


ちなみに順不同です、どれも素晴らしいので

 


以下のような感じで書きます

 

 

 

 


No. タイトル

①あらすじ(Wikipedia参照)

②最初に読んだ時

③読んだきっかけ

④影響を受けた部分と感想

⑤何かしらのコメント

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1.サイボーグクロちゃん

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雑種の黒猫「クロ」は生意気な暴れん坊だが、飼い主の老夫婦への恩返しを忘れない忠誠心の持ち主。ある日ドクター剛がクロを使って世界征服をしようと企み、勝手にサイボーグにしてしまう。それから次々と一癖も二癖もあるキャラクターが出てきて、クロをトラブルに巻き込んだり、逆に巻き込まれたりしていく。そんな毎日をうんざりしたり楽しんだりしながら、サイボーグクロちゃんは今日も暴れ回る。

 


7〜8歳ぐらい

 


兄はコロコロを読んでいて、対抗心からボンボンという対抗誌に手を出して知りました

 


①に書かれているドクター剛は若い頃に社会から迫害されていて、社会に対する憎悪がきっかけで世界征服を目論みます

 


ドクター剛は世界征服の理由として「世の中には様々なカベがあって、世界征服でそのカベを全て取っ払う」的なことを言ってます、ありきたりですね

 


そのドクター剛が作ったクロちゃんは、主人公のくせに性格が悪く、ズケズケと物を言い、すぐに暴力を振るい、ドクター剛の言うことを聞こうとはしません(まぁ元々無理矢理サイボーグにされたんですが)

 


でもそれはドクター剛に対してだけではなく登場人物全員に同じように接していて、女子供だろうとクロちゃんは容赦しません

 


つまり、ドクター剛も作中で言っていますが、クロちゃんにはカベというものがありません

 


登場人物が過去に負った悩みも、心の傷も、トラウマも、そういったカベを全てぶち壊して懐に平気で入ってきます

 


ドクター剛にとって世界征服は手段であって、目的はカベを無くすこと

 


自身はクロちゃんに対して「お前は失敗作だ!」と言っていますが、皮肉にもそのクロちゃんは自身の目的を体現した存在だったわけですね

 


僕はそんなクロちゃんが子供の頃から大好きで、カベを無くすとかそんなことはあんまり考えたことないですけど、誰にでもおんなじように素の自分を出して行って、それで相手の中の何かが良い方向に壊れてくれたら最高だなとか思いながら生きてます

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あと単純に作中にシュールな笑いやブラックジョークが多くて、笑いの感覚の原点な気がしてます

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この前紹介したくせにまた1番で紹介してすいません、しかも長々と(これをあと9個書くの?しんど…)

 


ちなみに、この漫画が掲載されていたボンボンはもう無くなっていて、長い間中古屋で手に入れるのも一苦労な漫画でした(ネカフェでも無いことが多々あった)

 


最近は新装版が出てるしネット通販が普及しているので簡単に手に入れることができますが、買わないと読むことは難しいでしょうね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2.惑星(ほし)のさみだれ

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主人公の雨宮夕日は、ある朝、言葉を喋るトカゲから世界を救う騎士の1人として選ばれたことを告げられる。最初は無関心な夕日だったが、敵である魔法使いが生み出した泥人形の襲撃を受ける。死を覚悟したその時、守るべき姫である朝日奈さみだれに救われ、更に常人ならざるさみだれの気概に触れたことで彼女に忠誠を誓う。ここにひとつの主従が生まれ、この時から夕日の戦いが始まった。

 


高校3年くらい

 


兄のベッドに転がっていたのを読んだ

 


サイボーグクロちゃんと同じような理由ではあるんですけど、カベを取っ払って周りの人間に影響を与えるクロちゃんと違って、この漫画の主人公である雨宮夕日は周りからカベを取っ払われる側です

 


アクションやファンタジーの主人公ってのは大抵暗い過去があってそれを引きずってるもんですが、御多分に洩れず夕日も暗い過去を持っています

 


それまでの夕日はそんな過去から周りの人と関わることを避けてきましたが、世界を救うというテーマの下、忠誠を誓ったさみだれ、他の騎士たち、その他の登場人物と密接に関わることで、様々なものを失いつつもそれ以上に多くのものを得て成長していきます

 


バトル漫画ではあるんですが、そこはおまけみたいなもんで、夕日の心情の変化が繊細に描かれています

 


この人みたいになりたいという憧憬は、裏を返せば自分の持ち合わせていないものを抽象的に表現しているだけです

 


僕はクロちゃんみたいな人間になりたいと思ってはいますが、それはつまり根本的に僕がそういう人間では無いということの証明でもあります

 


そして大抵の人間は、憧憬を現実に昇華できないものです

 


僕は大学1年の時、バイトで知り合った院生の先輩たちとよく遊んでました

 


大学1年にとっての院生というのはそれはもうとてつもなく大きな存在で、「自分もこういう人間になりたい」と思わせる人たちでした

 


でも実際に自分が院生になってみると、アホでガキな自分がいるだけで、「自分はあの頃の先輩たちのように後輩に見られているのだろうか」とか思ってみるけど、とてもそんな風には思えないし検証する術もない

 


主人公の夕日も僕のように憧れの存在や目指すべき人間像が作中で徐々に出来てくるわけですが、それらに沿うように成長していくわけではありません

 


先の時代から教えられたことや受け継いだものを、苦悩もありつつ、夕日の速度で、夕日なりに自らの力へ昇華させて、やがては次の世代へそれを繋いで行く様を読み取ることができます

 


そんな姿を見ていると「憧れの存在になるのではなく、自分なりに成長すること」が重要なのだと教えられたような気になります

 

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漫画には大きく分けて「大まかな結末しか決まっておらず、連載するにつれて話が出来上がっていく漫画」と「詳細な結末が決まっており、連載前からある程度のストーリー展開ができている漫画」があると思っているんですが、この作品は後者だと思われます

 


無駄な話というのが殆ど無く、全10巻と漫画としては少ないですが、長編小説を読んだ時のような満足感があります

 


ちょっと絵柄にクセがあって好き嫌いが分かれそうなのと、いかにも中二病の人がハマりそうなベタな設定があったりするんですが、かなりオススメの漫画です

 


人にオススメしたい漫画ベスト10だったら1位かも知れないです

 


ちなみに作者の水上悟志さんは他にも連載漫画や短編集を出しており、どれもかなり面白いです

 


特にスピリットサークルという作品がオススメです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


3.それでも町は廻っている

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嵐山歩鳥は、丸子商店街の喫茶店シーサイドで、ウェイトレスのアルバイトをする女子高校生。ある日、マスターの磯端ウキが、店を繁盛させる秘策を思いつく。それは、シーサイドを巷で流行っていると話題のメイド喫茶にすることだった。しかし、関係者が誰もメイド喫茶を知らず、ウェイトレスがメイド服を着ればメイド喫茶だろうという安易な考えの下、シーサイドはメイド喫茶として再スタートする。

 


高校3年〜大学時代

 


兄のベッドに転がっていたのを読んだ(次男ってのは大体兄貴の影響を受けるもんです)

 


主人公の嵐山歩鳥は片田舎の商店街の喫茶店でバイトをする探偵小説好きな普通の高校生で、基本的には家族、友人、先生、商店街の人々との日常的な関わりが話の主軸となります

 


日常的なとは言っても、中には荒唐無稽だったりSFチックだったりな話もあります

 


しかし、それらが現実的なものとして話の中で干渉してくることは無く、結末でその真偽が明確にされていることも殆ど無いので、作中は現実世界と何ら変わりない日常が流れます

 


僕らの世界でも、思考や推測を巡らせるだけで、誰一人として真実を観測できておらず検証もできないような事象ってのは未だにあると思うんですが、そういうものについて「こうかもしれない」「こうだったらいいのに」という風に描かれた話が多く、想像力が掻き立てられます

 


それと、基本的には数ある日常系漫画と同じように一話完結型でノホホンと話が進行していくんですが、時たま登場人物が良いことを言ったりします

 


以下に一例を

 

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こんな風に、日常的な描写が多いからこそ気付かされるようなシーンが多いように感じます

 


この漫画は主人公である歩鳥の高校1〜3年の間に起こった出来事が基本一話完結型で描かれていますが、時系列がバラバラです

 


高校3年の時のエピソードの後に、高校2年の時のエピソードが来たりします、回想とかではなく

 


言うなれば全てが回想みたいなもんです

 


そして最終回は案外あっさりしているんですが、各話を時系列順に並べ替えて読んでみるとちょっと結末が変わってきたりします

 


日常系漫画の雰囲気に流されると気づかない深いストーリー設定がこの漫画の面白いところかと思います

 

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作者の石黒正数さんは惑星のさみだれ水上悟志さんと同じように複数の連載漫画と短編集を出してます

 


水上悟志さんはファンタジー色が強いですが、石黒正数さんの作品は日常でありつつも非日常が散りばめられた作品が多い気がします

 


ちょっと星新一感もあり、短編集にある話は世にも奇妙な物語で実写化されたりもしてます

 


また、ネムルバカという連載漫画での一節は最近ちょっとツイッターで話題になってたので紹介しておきます

 

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4.もやしもん

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種麹屋の次男坊である沢木惣右衛門直保(さわきそうえもんただやす)は、菌やウイルスを視認し会話ができるという不思議な能力を持っていた。直保は幼馴染の結城蛍とともに、祖父の友人である樹慶蔵が教授を務める「某農業大学」へと入学する。院生の長谷川遥とゼミ生の武藤葵、密造酒の製造に失敗して多額の借金を背負うことになった2年の美里薫と川浜拓馬、偶然ゼミに参加することになった1年の及川葉月を加えた面々は、菌とウイルスに纏わる様々な騒動に巻き込まれてゆく。

 


大学時代

 


講義資料などによくキャラクターが使われていて気になった(きっと許可は取ってない)

 


単純に、菌の産業利用や発酵、お酒についてめちゃくちゃ勉強になりました

 


僕は小学生の頃から所謂座学というやつが嫌い(というか苦手)で、よっぽど自分にとって面白いと思える授業でないと聞いていられないしメモも取らない人間です

 


それは大学に入っても同じことで、農学部の教授の色々な講義を聴くわけですが、教授というのは教壇に立つ人種の中でも一際話のつまらない人が多い存在なので、まあ聞いていられるわけがありません

 


もやしもんで取り扱われている分野は農学の中のほんの一握りではあるんですが、それでも理解を深めるのに良い参考書となりました

 


発酵の話(お酒がどのようにして作られるのかだったり、菌の生態についてだったり)に限らず、お酒に関する法律について歴史を交えて説明してくれたり、農業経済に関して恐らく作者の見解を登場人物を通して話したりと、勉強になる部分が多かったように感じます

 


また、ストーリーから受けた影響も少なからずあると思います

 


種麹屋の次男として生まれた主人公の沢木直保は幼い頃から菌を見て会話ができるという常人ならざる能力を持っていたせいで、周りの子供や大人から気味悪がられていたため、あまり周りに心を開こうとはしません

 


加えて、兄の直継は種麹屋を継ぐことを放棄して海外を遊び歩いているため、父からは家業を継ぐように強いられています(そのため農大しか通わせてくれなかった)

 


直保は自分がどのような道を辿るべきか悩みつつも、農大に入学し、様々な人と関わっていく中で、自分の進みたい道を見つけていきます

 


大学は人生のモラトリアムと良く表現されますが、もやしもんのサブテーマは正に大学におけるモラトリアムではないかと思います

 


大学という比較的何でも自由に選択できてしまうモラトリアム社会は楽園のようにも思えますが、一方で人生の明確な指標が定まっていない人にとっては辛い時間でもあります

 


もやしもんにおける直保はまさにそれで、自分らしく生きるとはどういうことかを考えていく姿が一貫して描かれているように感じました

 


先述したように直保はあまり人に心を開かず、行動も受け身で、前線から一歩退いていることが多いです

 


そんな直保に対して、幼馴染の結城蛍はこう発言しています

 

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蛍のこの発言は直保に対して少なからずショックを与え、同時に一定数の読者に対しても気付きを与えたことと思います

 


ストーリーという意味では、大学生になる前に読んでおけば自分の人生をより豊かにできたのかもなとか思ってしまいます

 

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予備知識が無いと一周で全てを理解するのは難しいかもしれません

 


一応農学修士卒の僕ですが、何回読み返しても新しい発見があります、そのぐらい知識と文章の量が膨大です

 


作者は一体どれだけの情報収集をしているのかと驚きます

 


しかも現在は惑わない星という漫画を連載しているんですが、そちらは惑星や物理学に関してのお話で、作者の知識への貪欲さやべえ…となります

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


6.H2

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大の親友でありそしてライバルでもあるエース国見比呂とスラッガー橘英雄、比呂の幼なじみであり英雄のガールフレンドでもある雨宮ひかり、比呂が進学先の千川高校で出逢った古賀春華。名前の頭文字に「H」を持つ「2」人の野球少年であるヒーローと「2」人のヒロインを軸に話が展開する。

 


たぶん中学生くらい

 


当時の行きつけの床屋に全巻置いてあって行くたびに読んでた

 


あだち充の作品は良く「主人公の顔が区別できない」などと茶化されますが、いやそれは全くその通りで、何作品も読んだ僕も区別できてません(作者も区別できてないと言っていたような…)

 


しかし、似ているのは顔だけでなく、中身も大体一緒だったりします

 


僕は常々、俳優には「どんな役もこなせる俳優」と「どんな役も食ってしまう俳優」がいると思っていて、言うなればあだち充作品の主人公は後者なのではないかと思っています

 


きっと「どんな役も食ってしまう俳優」がずっと演じてるのでしょう

 


それでいいんです、僕は後者のような俳優が好きなので

 


あだち充作品の主人公は、大抵不器用で、短気で、おっちょこちょいで、頭もそんなに良くありません

 


でも、誰よりも野球が好きで(水泳やボクシングの場合もたまにある)、誰よりも陰で努力しているのに苦労を表に出さないで、そして観戦席のヒロインを絶対に見つけ出します

 


その姿は僕の思う理想の男性像、とまでは言いませんが、本当の意味でのカッコ良さがどういうものかを学んだのはあだち充作品の主人公と木村拓哉とポルコ・ロッソだと思っています

 


中でもH2の主人公である国見比呂は、境遇に関して若干感情移入してしまうところがありました

 


比呂は中学の途中まで、周りに比べて一回り小さい男の子で、思春期も訪れていませんでした

 


ようやく背が周りに追いつき、周りの女性から男性として見られるようになり、幼馴染の雨宮ひかりに対して恋心が芽生えた頃には、当のひかりはライバルである橘英雄と付き合っていました

 


比呂はその気持ちを心の奥深くにしまったまま、本編である高校生活が始まっていきます

 


僕は別にそんな主人公エピソードは持ってないし甲子園に行く力も備わってなかったんですが、持病のせいで身長と思春期が遅れてやって来たのは事実なので、比呂の切ない気持ちが何となく分からんでもないわけです

 

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あだち充の代表作といえば、内容は知らなくてもタイトルは全国民が知っている漫画ベスト10に入りそうな「タッチ」ですが、実はH2の方が巻数が多かったりします(タッチは26巻で、H2は34巻)

 


まあ巻数が多い方が良い作品ってわけじゃありませんが、僕はH2の方が好きです

 


何たって国見比呂が最強すぎるので

 


達也なんてワンパンですよ

 


あと、H2だけでなくあだち充作品全般に関して言えることですが、「行間を読む」という感覚が分かるようになりました、漫画なのに

 


セリフがないコマが多く(作者はよくコマ稼ぎと自虐ってますが)、だからこそ登場人物の表情や情景から読み取れるものが多いように感じます

 


だからまあ、言っちゃあなんですが読み終わるのも早いので楽です(オチ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7.幽遊白書

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主人公の浦飯幽助は、車に轢かれそうになっていた子供を助けたが、代わりに死んでしまう。しかし、幽助の死は霊界にとって予想外の出来事であった(不良のクズ人間だからまさか子供を助けるとは思われてなかった)ため、幽助は生き返るための試練を受けることになり、霊界案内人のぼたんと共に霊体として事件を解決する霊界探偵となる。

 


あらすじが雑いのでちょっと補足しました

 


さらに補足すると、なんやかんやあってゴリゴリのバトル漫画へと発展していきます(ジャンプ漫画にありがち)

 


小学生

 


初めて全巻自分で買い揃えた漫画

何で幽遊白書だったかは不明

 


基本は上にも書いた通りバトル漫画なので、影響を受けそうなことと言えば中二病に罹るぐらいしか思い付かなさそうなんですが、一つだけあったのでご紹介します

 


物語の終盤あたり(19巻のうち14巻くらい)から、仙水忍という敵キャラが登場します

 


彼は若い頃、主人公の幽助と同様に霊界探偵をやっていました、いわば幽助の先輩です

 


霊界探偵は人間界に悪さをしに来た妖怪を退治するのが主な目的です

 


霊界探偵の頃の彼は人一倍正義感の強い青年で、人間を助けるために次々と妖怪を退治していました

 


しかしとある依頼で、人間たちが妖怪を奴隷や性玩具として扱っている凄惨な現場を目にし、その場にいた人間を皆殺しにして失踪します

 

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その後、彼は人間界と魔界とを繋ぐトンネルを開通させようと幽助たちの前に立ちはだかるのです

 

 

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物語において主人公の前に立ちはだかる悪役というのは、「異なる道を進んだもう一人の主人公」なのではと思います

 


彼らが悪に走る動機や考えは必ずしも間違ってはおらず、それどころか時には真実を僕たちに語りかけます

 

 

 

 


僕は仙水忍を見ていて、彼を否定することはできないと感じましたが、同時に悪役であることを認識しています

 


彼が悪役であるとするために、僕は思考をめぐらして否定する理由を考えてみるけど、それは所詮後付けであって、揺るぎない信念を持って動く彼に立ち向かえるほどのものではないと感じたのです

 


現実世界に仙水忍はいなくても、自分の信じるもののために多くの人を犠牲にする人はいくらでもいるわけで

 


僕が彼らと対峙した時、「お前は間違っている」と言えるだけの信念を前もって持っておく必要があると思うんです

 


仙水忍は僕にとって初めての警鐘みたいなものです

 


「お前が正しいと思っているものは本当に正しいのか」とでも言われたかのように

 

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みんなだいすきとがしよしひろ

 


れべるいーもおすすめ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8.封神演義

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今から3000年前の古代中国、殷の王朝時代。第30代皇帝紂王は文武共に優れた名君であった。しかし邪心を持つ仙女の妲己を皇后に迎えて以来、彼女の怪しい術に惑わされ、かつての賢君は見る影も無い抜け殻になった。悪政を続ける紂王と妲己によって国は乱れに乱れた。そこで仙人界崑崙山の教主元始天尊は悪の仙道を神界に封じ込め、革命による新たな王朝を作る計画「封神計画」を弟子の太公望に実行させる。

太公望妲己という強大な敵に立ち向かうため、持ち前の頭脳と人を惹き付ける人格で仲間達を集め、宝貝という仙界の道具を使い、共に封神計画を進めていく。そして紆余曲折ありながらも順調に進む封神計画の中、新たな事実が次々と判明していく。

 


中学生

 


 


主人公の太公望はジャンプのバトル漫画では珍しいタイプの先駆けと言われています

 


それまでのジャンプ漫画の主人公というのは、熱意に溢れ、努力を怠らず、常に誰よりも強くあるのが普通でした

 


一方太公望はというと、テキトーで底意地が悪くこれといって必殺技も無いため、戦場では前線に赴かずひたすら逃げてばっかりいるポンコツです

 


しかし、知識が豊富で頭の回転が早いため策を弄して相手を惑わし、結果的に戦いに勝利します

 


そして何より、ポンコツのくせに人の懐に入り込むのが上手く、周りの人から慕われる存在でもありました

 


圧倒的な腕力を持ってして勝利を勝ち取る主人公も魅力的ですが、知略を巡らして相手を翻弄し、人徳によって強い味方を得るひ弱な主人公というのも、ひどく現実的でだからこそ惹かれたのを覚えています

 


あとはまあ、自分が運動神経が悪くて人に優ってるものが頭脳ぐらいしか無かったからというのもあります

 


でもどちらかというと、太公望の頭脳よりも人徳の方に憧れたとは思います

 


強かったり、面白かったり、凄かったりする人と友人なら、自分も凄く見られますから

 


実際はそうでは無いと気付くのに何年かかかりましたが

 


まあとにかく、現実世界じゃドラゴンボール孫悟空はケンカ好きなプー太郎ですからね、働けお前は

 


ちなみに孫悟空は上司だったら嬉しい漫画キャラランキングでベスト10に入ってるらしいです

 


日本国民、正気か?

 

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封神演義の原作は中国の古典小説で、1300年ごろに存在が確認されているらしいです

 


最近はキングダムが何かと話題で実写映画化などもされておりますが、あれは春秋戦国時代(大体2500〜2700年前ぐらい)のお話で、この封神演義は殷と周の王朝交替期(3100〜3200年前ぐらい)のお話です、山崎賢人は生まれていません、ちなみに三国志1800年前くらいです

 


キングダムやら水滸伝やら封神演義やら、中国の昔話を読んでいるといつも思うんですが、スケールやばない?

 


3000年てやばいすよね、流石に生きれんわ、3000年は

 


ちなみに漫画の封神演義は少々絵柄が変わっていて、少年漫画のくせに若干キャラデザが少女漫画チックです

 


好き嫌いは分かれると思いますが、まあ読んでみてくだされ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9.行け!稲中卓球部

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稲豊市(いなほうし)の、稲豊市立稲豊中学校が舞台。稲中の男子卓球部には6人の部員がいる。部員数は少ないが、卓球の大会で優勝したこともあり(連載前の読みきりで優勝した。稲中厳選集「稲作」収録)、その存在感は大きいのだ。下品な行為で皆から馬鹿だと非難されている主人公・前野。その前野と行動を共にする盟友・井沢ひろみ。口数が少なく、かつとんでもない卑劣漢の田中。一見まともに見える田辺も、実態はワキガの激しい「毒ガス王子」。

一癖も二癖もある彼らに、部長・竹田、副部長・木之下、顧問の教諭・柴崎は毎日振り回されていた。こうして稲中卓球部と言う奇妙な集合体は形成されていたのだ。

 


小学生

 


両親とオートバックスに行った時にタイヤ交換中の休憩所みたいなところに置いてあったのを読んだ

 


下ネタとブラックジョークを愛する日本男児のバイブルでは無いですか?

 


僕はきっとこの漫画で笑えん男とは仲良くなれません…女の人はしゃーないかなと思います

 


道徳の教科書とかにしたらどうなんですかね、どうですか文科省さん

 


それと、この漫画の良いところとしては、ギャグ漫画なのに時としてめちゃくちゃ核心を突いてくるところです

 


男なら誰もが思うであろう疑問、異性に対する感情、モテない男の思考回路、モテ男のモテ男たる理由、思春期の甘酸っぱいというか少々泥臭い恋愛事情、その全てがこの漫画には描かれています

 


ある意味哲学書に近いのかも知れません

 


僕は小学生の時に読んで、はて?と思ったシーンも多々あったわけですが、中学生や高校生になって思春期が訪れた時にふと

 


あーーーーー!!!!!!!!この感情は!!!!!!!!!!稲中じゃーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!ーーーれ!!!!ー!ー!!!

 


という感情になったわけです

 


稲中は僕に愛と勇気と知識とあとなんか性欲とかを授けてくだすったのでした

 

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ちょっと興奮気味に書いてしまいましたが、ギャグ漫画なのでレビューも適当にあんな感じで良いですよね

 


ちょっと真面目に話すと、ギャグ漫画ってテンポと語感がめちゃくちゃ大事じゃないですか?

 


いやそれはギャグ漫画に限らずお笑いの要素があるものであれば何でもそうなんですが

 


他の人がどうかは知りませんが、僕は漫画を読む時にはキャラに声がきちんとあって、自分なりのテンポというものがあります

 


だから、テンポや語感が自分の尺度に合っていない漫画は得意ではありません

 


有名なものだと銀魂があって、ツッコミがいちいち長ったらしくて説明くさい気がします

 


芸人で言うと千原ジュニアみたいな感覚で、理論立てて笑わしてくる感じですね

 


僕はもっと板尾創路みたいなシュールさや有吉弘行みたいな一言の爆発力を重視しているので

 


最近は以前ブログにも書いた金属バットという漫才コンビがお気に入りですが、彼らはネタを完全に覚えていないようで、やるごとにアクセントやテンポや言い回しが変わる場合が多くて笑えない時があります、そういうことです

 


稲中はシュールさも爆発力も兼ね備わっていて最高です、いやむしろ稲中を読んだからこういう思考に至ったのかも知れませんが

 


ちなみに作者の古谷実は他にも漫画を描いていて、有名なものだと最近実写化されたヒミズがあります

 


彼の描く作品は基本的にはギャグですが、時として人間の暗い側面を描いてたり、もしくはそこを敢えて笑いに還元しているような表現(風刺?)がよく見受けられて、そこもまた楽しみ方の一つかと思います

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


10.ドラえもん

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説明するのも野暮なので割愛します

 


小学生

 


ドラえもんを読むのに理由がいるのか?

 

でも今思えば何故我が家にはドラえもんが全巻あったのか

 


いやまあ単純に、基本的には水戸黄門スタイルなのであれなんですが

 


のび太が災難にあって、ドラえもんに頼って、ドラえもんが道具を出して、のび太が調子に乗りすぎて厄介なことになって、だから言わんこっちゃ無いとドラえもんが言って終わり

 


この流れがほとんどです

 


たまにのび太が最後に良いことに道具を使って円満に終わるという場合もありますが基本は上の通りです

 


流れはいつも同じというのは、言い方を変えれば刷り込まれているわけです

 


「困難は自分で乗り越えなくては行けない」

 


「人を頼ってもいいが、頼って得た力を我が物顔で使ってはいけない」

 


「大きな力は良いことに使わなければいけない」

 


こういう精神が子供の頃の僕にいつのまにか染み付くわけですよ

 


「さもなくば痛い目に合う」ってね

 


でも、実際のところどうなのよって話ではあるんですよ

 


運動音痴で、頭も悪くて、人より優ってるところが射撃と睡眠くらいしか無いのび太

 


人に頼りたくもなるわそりゃ、頼って得た力を我が物顔で使いたくもなるわそりゃ

 


歳をとるにつれて、「あんなに何度も何度も痛い目に合わせるくらいなら、別にひみつ道具なんか出さないで友達としてずっとのび太のそばにいるだけでよかったんじゃ無いのかドラえもんは」という思いが出てくるんです

 


まあ漫画にそんなこと言ってもしょうがないですが

 


影響を受けると言えば、どちらかというと劇場版の方がテーマ性が強いと思います

 


特に生前の藤子・F・不二雄先生が直接ストーリーを考えいた「のび太と銀河超特急」までは

 


基本的には種の保存や環境破壊、人間のエゴなどがテーマとして描かれているかと思います

 


まあそんなのは子供の頃の僕には分かるはずもなかったんですが

 


ちなみに僕はのび太の日本誕生が一番好きです、皆さんはどれが一番好きですか?

 

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最後の最後にドラえもんを出すとは誰も予想しなかったんじゃなかろうか、自分自身も予想できなかったんだから

 


でも改めて読み返したりすると、名言とかめちゃくちゃあるんですよね

 


僕は幼い頃は本当にいやもうそりゃあ本当に何にも考えてないハナタレだったので気づかされてないメッセージが大量にありますが、感受性豊かな日本の子供たちには大きな影響を与えたことと思います

 


あと、藤子・F・不二雄先生の漫画は短編集を含めると膨大な数がありますが、ドラえもんはその中でも最も子供向きに描かれた漫画だと思います

 


違う作品を読むと、宮崎駿ばりの人間へのメッセージや警鐘が見て取れます

 


最後にすごいぶち壊しなこと言って申し訳ないんですけど、紙を使う漫画家という職業をやってるのに森林伐採がどうのって漫画で言ってるのはどうなんですかね、ヴィーガンの「植物は食べてもいい」理論と同じくらい理解できないすわ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以上です

 


長かった…

 


かれこれ一ヶ月くらい書き続けてました

 


途中から「もうこんな誰に届くかも分からない無駄な作業をいつまで続けるんだ俺は」と自暴自棄になりかけながら書いてました

 


ちなみに文の最中に画像が何枚も貼られていますが、それらはその作品の中で僕が好きなシーンです、よろしゅうに

 


もう一生こんな記事は書きたくない…