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わかられた…

シンプルだからこそ

みなさん、好きなパスタはなんですか?

いきなり好きなパスタを聞かれてなんなんだこいつは?イタリアの回し者か?と思われたかもしれません。好きなパスタはなんですか、なんて話題は初対面の男女が話す話題ランキング82位ぐらいのものですからね。

 

でもよく考えてみてください。パスタって実はめちゃくちゃ種類があるんですよ。

まず麺の形状。大きく分けてもロングパスタとショートパスタの2つがあります。

さらにロングパスタにも、よく目にするスパゲッティーニや、やや幅広麺のタリアテッレ、今やグミの名称にも使われているフェットチーネ、ラザニアに使われるラザーニェ、などなど。さらにはスパゲッティーニでも太さや材料によって名称が変わったりします。

ショートパスタではお馴染みのマッケローニ(マカロニ)やペン先のような形をしたペンネ、リボンの形をしたファルファッレ(ファルファーレ)、貝殻のような形をしたコンキッリェ(コンキリエ)、ぐるぐる捻ったような形のフジッリ、タイヤのような形のルオーテ(ホイール)、ジャガイモを使ったものがよく知られているニョッキ、などこれも様々あります。

このように麺の形状だけでめちゃくちゃ種類があります。

さらにこれに加えるソースも複数存在し、大別してオイル系、ミート系、トマト系、クリーム系、バジル系などがあります。日本にパスタ文化が持ち込まれて、独自に発展したものとして、ナポリタンや明太スパ、うにクリーム、バター醤油などもありますね。

もうこの時点で組み合わせは無限大。好きなパスタとソースを選んで君だけのパスタを作り出そう!状態です。まあ細麺のスパゲッティーニはオイル系、平打ちのフェットチーネはクリーム系やミート系が合う、などそれぞれのパスタとソースの相性などはありますが、特にそれがお決まりなんだ!と固執する必要はないと思います。実質無限大です。

 

この数あるパスタの中で好きなパスタは何か、と問われるとみなさんは何を選びますか?

こってりとしたカルボナーラ?がっつり食べたいボロネーゼ?ちょっとオシャレにジェノベーゼ?変化球のラザニア?童心に返ってナポリタン?日本人の味、明太スパ?

たくさんあって選び切れませんね。ちなみに僕は断然、ペペロンチーノです。

どれぐらいペペロンチーノが好きかと言うと、理想のペペロンチーノを追求して大学生4年間のうちに作ったパスタはほぼペペロンチーノオンリーだってぐらいペペロンチーノが好きです。2番目に好きなのはカルボナーラです。

 

というわけで、前置きが長くなりましたが、今日はペペロンチーノについて話します。お付き合いください。

ペペロンチーノの正式名称はアーリオ・オリオ・ペペロンチーノ。イタリア語でアーリオはニンニク、オリオは油(オリーブオイル)、ペペロンチーノは唐辛子を指します。日本では比較的人気のあるペペロンチーノですが、パスタの国イタリアでは貧乏人のパスタ(絶望のパスタ)とも呼ばれています。そう呼ばれるのは諸説ありますが、メジャーなのはニンニクとオリーブオイルと唐辛子さえあれば作れるからという理由ですね。

ちなみに関係ないですが、カルボナーラは炭焼きのパスタと言われ、炭焼き職人が考案したとかブラックペッパーが炭の粉に似てるからとか諸説あります。僕はカルボナーラも好きですが、今回はペペロンチーノ回なのでカルボナーラの美味しい作り方に興味がある人は適当に調べてください。

 

さて、僕の大好きなペペロンチーノですが、シンプルゆえに奥が深いです。

まずは基本の作り方を紹介しましょう。

1.パスタは、たっぷりの湯に多めの塩を加えて茹でる。
2.フライパンに、切るか潰したニンニク、種を除いたトウガラシ、オリーブオイルを入れ、とろ火でじっくり熱し、風味と辛みをオイルに移したら、パスタの茹で汁を適量加え、かき混ぜてなじませる。
3.パスタがアルデンテに茹で上がったら、フライパンのオイルソースと絡める。皿に盛り、パセリとチーズをふる。(Wikipediaより)

なんだこれは。めちゃくちゃ簡単ですね。驚きの3ステップ。そりゃ貧乏人のパスタと言われても仕方ありません。

 

ですがこれはあくまでも基本の作り方です。そう、ペペロンチーノ好きの僕に言わせれば、これだと幅広いペペロンチーノのニーズに応えることができていません。ペペロンチーノにニーズもヘッタクレもないだろって?うるさい、死ね。

例えば、ニンニクの香りがビシビシ効いたペペロンチーノがいいのか、ニンニクの香りがマイルドなペペロンチーノがいいのか。唐辛子の辛さは辛めがいいのか、辛くない方がいいのか。オリーブオイルの香りの強さや乳化の度合い、イタリアンパセリの有無。などなど……。

これら数多のニーズに応えるペペロンチーノを作ることがペペロンチーナーとしての宿命です。ちなみにWikipediaに載ってるチーズを振りかけるパターンは初めて知りました。

 

ペペロンチーノって実際に作ってみると意外と難しいんですよね。どうしてもパスタがボソついてしまうor油っこくなってしまう。作れるのは作れるが、あまり美味しくない、求めているペペロンチーノと違う。深みがなく表面的な味になる。などなど。

それらの悩み、ペペロンチーナーの僕が解決します。任せてください。

 

それではいきましょう。

まず、パスタの茹で方です。

茹で方なんてねーだろと思ったあなた。まだまだクソザコですね。受精卵からやり直してください、どうぞ。

まず知っておきたいのはパスタを茹でる際の塩の分量です。塩を入れずに茹でる方法もありますがそうするとパスタ自体に味がつきません。その代わり小麦粉の香りがやや強くなり、麺が伸びにくくなるというメリットもあります。塩を入れる場合は塩分濃度が1%〜1.5%になるようにしてください。1Lのお湯に対して10gが目安です。この10g、実際に量ると、引くぐらいの分量に見えます。が、臆せずぶち込んでください。理想はパスタ100gあたり2Lのお湯が理想ですが別に1.5Lもあれば十分です。そこはみなさんの持っている鍋のサイズと相談してください。

そしてペペロンチーノを作るときはパスタを記載の時間よりも2〜4分早く上げてください。2〜4分と書いたのは茹で時間が6分のパスタや10分のパスタがあるからです。記載時間の6〜8割を目安に上げましょう。

 

次にニンニクです。

ニンニクは1かけから2かけがベストでしょうか。次の日に予定がない人、ニンニクを効かせねぇと気がすまねぇ!って人は5かけほど入れても構いません。お好きにしてください。

ニンニクは切り方によって香りの強さが段違いに変わります。ニンニクの香りをビシビシに効かせたい方はみじん切りにしましょう。引くぐらいニンニクの香りがします。包丁の腹で潰してからみじん切りするとより香りが強くなります。まあ普通でいいやって人は普通にスライスしてください。薄くスライスするとフライドガーリックのようにパリパリになるので、気持ち厚めにスライスしてください。ペペロンチーノよりもニンニクそのものが好きだって人は包丁の腹で潰すだけ、の手法をオススメします。ニンニクがホクホクとした仕上がりになって、付け合わせのように楽しむこともできます。ニンニクをたくさん使ってみじん切りのニンニクと潰すだけのニンニクを併用するのもいいですね。ご自由にどうぞ。

 

次は唐辛子です。

と言っても唐辛子はさほど話すことはありません。

唐辛子は種が特に辛いと言われています。が、ペペロンチーノに種を入れても辛さが増すばかりか変な雑味が増えます。というわけで唐辛子の種は必ず抜きましょう。辛くしたい人は使う本数を増やしてください。大体1人前あたり1〜2本が相場です。ヘタを取って、中身の種を捨てた後にキッチンバサミなんかで輪切りにして使いましょう。切らずにさやのまま入れてもいいですが、ペペロンチーノにおいては唐辛子も重要な可食部位ですので、あまりオススメはしません。あと、唐辛子を触った後は必ず手を洗いましょう。そのまま目をこすったりしようもんなら死にます。死にました。

 

最後にオリーブオイルです。

オリーブオイルにはエクストラバージンオリーブオイルとピュアオリーブオイルの2種類が国内で売られています。厳密に定義するとめんどくさいことになるので、エクストラバージンはオリーブの香りが強く、ピュアはそうでもない、ぐらいに思っておいてください。

ペペロンチーノでの理想はどちらも使うのが理想ですが、片方しか持ってねーよって人はどちらか片方で構いません。ただ、サラダ油等で代用するのはやめましょう。

 

では、作り方です。

まず、沸騰させたお湯にパスタを入れます。7分で茹で上がるパスタは同時にフライパンに火をつけてください。10分かかるパスタは約3分後にフライパンに火をつけてください。

パスタはお湯をポコポコさせながら茹でるのがいいので鍋の火は中強火でいきましょう。対してフライパンの方は極弱火にします。え?これ火ついてるよな?ぐらい弱火でかまいません。

フライパンに火をつけたらすぐにピュアオリーブオイルを入れます。エクストラバージンしかない人はエクストラバージンを使ってください。大さじ1杯〜1.5杯ほどです。やや多めにいきましょう。

オリーブオイルを入れたらニンニクを入れます。オイルが温まる前から入れましょう。温まってから入れるとフライドガーリックになりかねないので。

そしたらそのまましばらく放置します。次第にオリーブオイルが温まってニンニクから気泡が出てきます。そしたら唐辛子を入れてください。フライパンを傾けながら揚げるようにして火を通していきましょう。そうすることでオリーブオイルにニンニクの香りと唐辛子の辛さが移ってくれます。

そのまま加熱していると段々と揚げ物をしているかのように気泡が増えてくるのでそのタイミングでパスタの茹で汁をおたま一杯弱ほど、フライパンに加えましょう。

ここで乳化に入ります。フライパンを回しながら茹で汁とオリーブオイルを馴染ませていきましょう。

そうこうしているうちにパスタが茹で上がり規定時間2〜4分前になるので、そこでパスタをフライパンに移します。必ず、ザルなどでお湯を切らずに、鍋から直接フライパンに移してください。

お湯に塩を加えてない場合はこのタイミングでフライパンに塩を入れます。味を見ながら入れましょう。お湯に塩を加えている場合は何もしなくて結構です。

パスタをフライパンに入れたら火を極弱火から弱中火にします。茹で汁がやや蒸発するぐらいの火加減にしてください。

フライパンを煽って、オイルとパスタを絡めつつ、適宜、茹で汁を加えましょう。

フライパンに茹で汁を加える理由は2つあります。1つ目は乳化をさせるためです。乳化ってなんやねんって人はオリーブオイルとお湯を分離させないように混ぜ切ること、ぐらいに思ってください。乳化をさせるためにはフライパンは常に動かし続けるのが大事です。ガシガシ動かしましょう。2つ目はフライパンの上でパスタを完全に茹で上げるためです。茹で汁が蒸発してチリチリと炒めているような音が鳴るとすぐに茹で汁を加えてください。お湯に塩を加えている場合は、この茹で汁の量で塩加減を調節します。味見をしながら作りましょう。

フライパンにパスタを移して4分もすればパスタがいい感じに茹で上がり、同時にいい感じに乳化できているはずです。フライパンを傾け、パスタを寄せた時に白く濁った液が溜まっていれば乳化成功です。オイルと茹で汁が分離している場合はもう少しフライパンを回して、乳化させましょう。

乳化が確認されたらラストスパートです。ここにエクストラバージンオリーブオイルをサッと回しかけます。小さじ一杯ほどです。回しかけたらもう一度だけ茹で汁を加えます。そして乳化です。フライパンをガシガシ回してガシガシ煽ってください。もう一度、乳化が確認されたらオッケーです。お皿に盛り付けましょう。この最後の行程は乳化が成功しようとしまいと必ず1分以内に終えてください。エクストラバージンオリーブオイルに火が通りすぎるとオリーブの香りが飛んでしまうので。ピュアオリーブオイルしか持ってない人はこの行程は省略してかまいません。

 

これで最高のペペロンチーノが出来上がりです。目を輝かせながら、貪り食べましょう。なんせ貧乏人のパスタなので、振る舞いも貧乏人らしく。そうすればなんかちょっと楽しくなります。多分。

もし、サイゼリヤで食べるようなペペロンチーノが食べたい人は茹で汁を加える時に白ワインを少し加えると、フルーティな香りがついてそれっぽくなります。胡椒も少し入れるといいでしょう。

コンビニで売ってるようなペペロンチーノが食べたい人はニンニクと一緒にベーコンを炒めてください。スモーキーな香りがついてそれっぽくなります。粗挽きブラックペッパーとイタリアンパセリもサッと振りましょう。より、それっぽくなります。

 

さて、5000字に渡って僕のパスタ愛、もとい、ペペロンチーノ愛を語りましたがいかがだったでしょうか。

全く参考にはしていませんがこの方も2012年にペペロンチーノに関する記事を上げていますね(ペペロンチーノを作ろう : foto+ing)。この方は10年間ペペロンチーノを食べ歩き、ご自身の理想のペペロンチーノを探し求めています。俺よりもペペロンチーノ歴ははるかに上ですし、内容もより専門的でくわしいです。

 

ペペロンチーノはオイル系パスタの基本・土台になります。これに例えば唐辛子を抜いて海鮮を加えてみたりしても美味しいと思います。ぜひ自己流にアレンジをしてあなただけの理想のペペロンチーノを追い求めていきましょう。

そして、あなたもよいペペロンチーノライフを!

 

 

アインシュタインの人